アルパカは南米ペルーの中部から南部ボリビアを中心とした標高4000m以上のアンデス山脈の高地に生息するラクダ科ラマ属に属します。昼間は強い直射日光と冷たい強風にさらされ、夜間は凍える寒さとなる高地では、1日の温度差が50度にも達することがあり、過酷な自然環境の中で生息する気候の中、極端に乏しい食糧事情で育ちます。しかし、この苛酷な生育環境に適応してきたため、非常にデリケートな面と独特な防護機能を有しています。中でも保温性、撥水性に優れた特徴を有し、アルパカの細く柔らかい毛質を作り出し、独特の光沢を持ち、柔らかく、丈夫な繊維です。繊維自体はポケット構造を持つ多孔質で、外気温が暖かいとポケットが開き、寒いと閉じるという、優れた温度調節機能持つのも特徴です。
アルパカは、毛並みで大きく「スリ-」と「ワカイヤ」の2種類に分けられます。 短く立った毛を持つものは「ワカイヤ」と呼びます。ぬいぐるみみたいに、もふもふのボディになるのはこちらのタイプです。長く縮れた毛を持つものは「スリ-」と呼びます。ワカイヤよりも毛が細くやわらかく、シルキーな光沢が魅力。但し、デリケートな性質から繁殖が難しいスリ-は、希少性が高いです。97%がワカイヤ種で、残り3%がスリ-種です。スリー種は年間約160トンの生産量です。
毛質は滑らかで光沢があり繊度(繊維の平均直径)が比較的そろっています。色調は黒、白、褐色等自然色で17〜22色あります。
1.光沢が強い
2.滑らかで弾力が有る
3.非常に強い
4.中空な髄の構造により、保温性に富んでいます。絹のような光沢と肌触りが素晴らしい素材です。